マーケティング 間違い

あなたはマーケティングを勉強しているにも関わらず、思ったほど売れない・集客できないという経験をしたことはありますか?これは勉強熱心な経営者や起業家が陥りやすいワナでして、意外なところが見えていないことから起こるものです。

本日はちょっと別の視点で「成果の出るマーケティング」について考えていきたいと思います。

マーケティングって何?

そもそもマーケティングとは何か?

具体的な定義としては、色んな人が色んな事を言っているのですが、私が最もピンとくる定義はピーター・ドラッガーのマーケティングとはセールスを不要とさせることだという定義。

その為にスマホを使ったり、動画を使ったり、質の高いコンテンツを書いたり、ブログやメルマガを使ったりするわけです。だから、これらを使ってのプロモーションはマーケティングではありません。このことについては本文中に詳しく記載しております。

これらはあくまで、見込み客に売り込まなくても、売れてしまうようにする為のツールであり、手段です。そして、これらの手段を使って何をするのか?何をやればマーケティングなのか?



マーケティングという本質をドラッガーの定義として理解すれば、手段が変わってもやることは同じだということが分かります。次から次に出てくる新しい情報に惑わされることなく、本当にやればいい事が分かります。

マーケティングでやることとは?

マーケティングでやらなければいけないことは凄く単純に分けて言うとこの3つだけ。

1. 見込み客を集める

2. 見込み客に購入してもらう

3. 見込み客に何度も購入してもらう

この3つの事を実行するために使うのがスマホやら、動画やら、コンテンツ、メルマガ、ブログなどです。それぞれ単体がマーケティングではないというのが何となくイメージ出来るのではないでしょうか。

1.見込み客を集める

ターゲットを選定する

あなたのプロモーションを成功させるのに必要なのは見込み客。あなたの商品・サービスに興味がある人を集める作業です。

身体に悪かろうがタバコがかっこいい大人であるツールと思っている人に、禁煙法のノウハウを売ることは出来ません。そういう人には時間をかけてタバコはカッコいいものではなく、周りの人に迷惑をかけるカッコ悪いものだと教育していく必要があるのです。



見込み客の母数が重要

この見込み客というのは常に集めなければいけません。既存の顧客は対策をとったとしても毎年一定数は減ってきます。

そして、この見込み客の母数が多ければ多い程、あなたのセールスプロモーションは多くの人に売りやすくなります。

この母数を集める為に使い分けるのがツールです。今ならFacebook、Youtube、AmebloといったSNSが有効です。他にもGoogle, Yahooの広告もありますし、アフィリエイターとのJVも有効です。

2.見込み客に購入してもらう

見込み客と関係を構築する

集めた見込み客に購入してもらうには、あなたの事を彼らによく知ってもらう必要があります。この物と情報が溢れている現在。お客は何を買うというより誰から買うかということを重要視するようになっています

物と情報が溢れているので、何が正しいのか分からなくなっています。誰だって失敗した買い物をしたくないので、信頼のおける人から教えてもらって正しい(と思える)買い物をしたがっています。見込み客と関係を構築するときに使うのがメルマガです。



初めて購入してもらう

メルマガで見込み客と関係を構築したとはいえ、まだ見込み客はお金を払っていません。実際に初めて購入するとなった時には少なからずとも心理的な抵抗は生まれてしまうもの。

その心理的抵抗を下げる為に、オファーを充実したり、保証したりします。

3.何度も購入してもらう

1回で終わらせてはダメ

沢山のリピーターがいるというのは、経営においてとても心強いもの。お客が生涯において何度も何度もあなたと取引してくれる、あなたから買ってくれるという状況を作り出さなければいけません。

よくこれはライフタイムバリュー(LTV)と呼ばれます。生涯のうちにどれだけ購入してくれるかを指標とするものですが、一生涯と計算すると数字が全く読めないので、購入後 3か月、半年、1年と期間を設定して数値管理します。

多くの場合は見込み客集めの段階で費用が発生します。見込み客を集めずにいきなり売ろうとすると、現在では非常に売りにくいものになっています。

1回目の販売では購入に対しての抵抗を出来るだけ下げ、2回目以降に自分たちが売りたい商品(利益商品)を販売し、継続していくという形を取ります。

間違いだらけのUSP

間違いだらけのUSP

強みとは何か?マーケティングを勉強していると、こんな言葉を聞いたことがあると思います。それは「UPS」という横文字。日本語では「独自の強み」とかで訳されています。

初めて聞いたという人は「USP 強み」とかで検索して頂けると、これでもかというくらいブログの記事などが出てきます。多くのマーケティング コンサルタントは独自の強みを見つけましょう・作りましょうと言うので、「キワダチすぎた強み」を肩書につけて活動している人たちは少なくありません

例えば、ダイヤモンド集客コンサルタントとか。この肩書きを見て、意味不明だと思うのは私だけではないと思います。強みというのは変に際立つことではありません

だから強みって何?

強み・強いというのは、他者と比較して優位であるという事です。もしあなたが小学校低学年の子供と相撲をとったら ほぼ100%で勝てるように、相手が弱い時点で強みを探す必要はないですよね。

もしくは相手がいない所で戦えば、強みも何も必要ありません。お客はあなたしか選択肢がないわけですから。

個人・組織、資本の違いとかは関係ない

強み強みと言って キワダチちすぎている人たちは主に個人ブログのプロフィールや異業種交流会とかの名刺で見られます。逆に中小企業の社長さんたちで、そんな変な肩書きを名乗っている人はほとんど見た事がありません。

これは個人で仕事するのか、組織で仕事するのかの違いでしょうか?資本の違いでしょうか?個人であろうが、起業したてであろうが、変な肩書きを名乗ってまで強みをアピールする必要はありません。

勝てるところだけで勝負する

マーケティングとは最適化です。最も適した所にアプローチを仕掛けること。例えば、あなたが東京の江東区に住んでいる35歳女性の育児コンサルタントだとしたら、あなたの勝てる所は何でしょうか?またどこでしょうか?

ライバルを把握しよう

もし東京の江東区に育児コンサルタントが他にいないのであれば、あなたがする事は変な肩書きを強みとして名乗る事ではなく、「告知」をする事です

もし、東京の江東区に あなたより実績のある強いライバルが沢山いるのであれば、場所を変えて告知する。もしくは育児の悩みを細分化して専門性を強調しそれを告知する

こうすることで、変な肩書を名乗らずとも市場で一番になることが出来、お客を獲得しやすくなります。

海外でも成果を出せる

私が物流業者としてタイで活動して直ぐに結果を出せたのは、自社の強みが「輸出」の物流を扱う事だと分かったからです。そこで私が仕掛けたのは日系企業への「輸出のサービスをだけ」を告知する事。

この一点突破だけで、輸出の物流の取り扱いから始まり、輸出以外の物流も取る事が出来て業績を上げました。「キラキラハッピー物流業者の飯野です」なんて名乗る必要はありませんでした。

リサーチが必要になる

勝てる所を知るにはリサーチが必要です。このリサーチを怠ると、事業を開始してから 中々 売れない。そして、変なコンサルタントに強みが大切だと教えられ「キラキラハッピー」とか、変な肩書きをつけるようになるんです

リサーチするのは自分の商圏のみで良い

インターネットを使ってしか集客アイディアがないから、ネット上にいる強いライバルと比較して、変な肩書きをつけてまで強みをアピールしなければいけないんです

確かにSkypeなどを使えば、どこの誰でもサービスを提供できたりします。しかし、最も有効な顧客獲得手段はリアルで実際に会う事です。自分がお客が似合いに行ける範囲、またはお客があなたに会いに行ける範囲で、その中で(お客が知っている中で)一番になれば良いんです。

勝てるリソースを使う

上述しましたがインターネットのみを集客手段と考えてはいけません。自分の商圏に適したオフラインのリソース(資源)も同時に使う必要があります。折り込みチラシやDM。業種にもよりけりですが商工会議所に案内を出すとか、お客に紹介をしてもらうとか。

または同じ客層を持つ間接的な競合に紹介してもらうなど。※間接的な競合の例:ダイエットサプリを扱っているのなら、エステは間接競合です。

勝てるリソースというのも業種によって異なります。折り込みチラシやDMといった集客ツールを使う場合、コピーライティングを用いた内容のものであれば、競合より優位なもの(あなたが勝てるもの)になります。

ビジネスに拡張性を出す

お客の悩みは一つではありません。あなたが勝てるところで勝負をしかけたとしても、それ以外のところにもお客の悩みはあります。

上述した私の例では、輸出貨物の取り扱いで お客を取りに行ったけれども、輸入貨物の取り扱い、通関、トラック、倉庫などでもお客の物流を取り扱った事です。更に私は現在 商社を経営していますので、物流業に商社業という「流通業」の拡張性を活かしました。

他の例では、自社でエステサロンを開業されているのであれば、エステサロンを開業したい人に施術を講座として教えたり、その中で使用するオイルなどを卸販売する事です。

上述したようにマーケティングは最適化する事です。その為には最初は攻めるところを「絞る」という戦略をとる事があります。その方が変な肩書きを名乗らなくてもお客を取りやすいから。しかし、そこから拡張性を出せなければビジネスの規模は非常に小さなもので成長にも限界があります。

マーケティング思考の落とし穴

マーケティング思考の落とし穴

マーケティングについて色々と上述しましたが、これらは知っている人は知っている内容です。マーケティングという言葉はコンサルタント、セミナーなどコンテンツを販売している人には非常に使いやすいため、多くの場面で利用されています。

その為、マーケティングの本来の目的を理解しないで、売り方にのみに注力したプロモーションが昨今では注目を集めているようです。マーケティングの意味は非常に広義なのですが、上述したようにピーター・ドラッガーの「最高のマーケティングはセールスを不要にする」という定義。これを本質として考えるのであれば、以下の事に注意を払うことができると思います。

ネットビジネスって何?

2005年ごろでしょうか。情報起業家と共にネットビジネスという言葉が注目を集め始めました。ネットビジネスでも頻繁にマーケティングという言葉が使われていました。ネットビジネス=Web マーケティングというイメージがついたから、間違った認識が氾濫しているのではないかと思います。

でも上述したドラッガーの定義からすると、ネットビジネスというものは存在しないはず。何故ならばネットは販売する媒体の1つでしかないわけですから。実店舗を持っている人がHPを使って集客する事をネットビジネスとは言いませんよね。

こえをWebマーケティングと思われがちですが、これはマーケティングではなくプロモーションでしかないわけです。

Youtubeマーケティング, Facebookマーケティング, スマホマーケティングとかって何?

上述したようにWebマーケティングと使われている言葉のほとんどは基本的にはプロモーションです。

例えば、Facebookが集客に使えると注目を集めた時にいち早く出てきたのがFacebook 集客コンサルタントで、Facebookマーケティングをセミナーで教えるみたいな。これはyoutubeやスマホでも当てはまります。

これらはマーケティングではなく、Facebook, Youtube, スマホを媒体に使った集客プロモーションです。更に言えば・・・恋愛マーケティング、飲み会マーケティング。恋愛や飲み会は当然ですがマーケティングではありません。

正しいマーケティングの勉強法

コピーライティング

ではマーケティングについて具体的に何をどのように勉強したらよいのか?マーケティングとは何か上述していますがお勧めの具体的かつ実践的な方法はセールスコピーライティングを学ぶ事です。

何故ならば、綿密なリサーチ方法を習得する事ができるからです。セールスコピーライティングではリサーチを徹底的に行います。リサーチの質がお客からの反応にダイレクトに影響してしまうので。

主にリサーチで調べるのは

・自社の商品、サービス
・お客/ターゲット
・マーケット、ライバル

の3項目です。

これらの項目を十分に調べ上げる事が出来たら、どうやればセールスをしなくても売れるのかというヒントが見えてきます。最高のマーケティングはセールスを不要にしますので。

※コピーライティングについてこちらにまとめています。

「商品力」を考える

売れる商品

そしてここからが本題。マーケティングばかり勉強していると見えないことがあります。それは商品力。

先日、家具の製造販売で高い成果を出している経営者さんとお話をした時に印象に残った情報をシェアします。この家具の経営者さんが成果を出している理由はマーケティング以外にも商品力の強みがあったからです。

あまり家具業界に詳しくない私は「家具の売れ筋って何ですか?」と質問。それはベッドだと。家具イコール机とか椅子とか、タンスとかを想像していましたけれども、そうじゃないんですね。

飯野飯野

家具の売れ筋って何ですか?


家具の社長家具の社長

学生・新社会人用のベッドです。

流石だなと思ったのは、しっかりとターゲットを設定していて、そのターゲットが買いやすい価格を実現していること。ターゲットは若者(大学生とか新入社員とか)とのこと。

ベッドって1度買ったらずっと使う印象でしたが、これらのターゲットは引っ越しをよくするので買い換えが頻繁に発生するとのこと。そして、そのベッドの価格は2ー3万円。この値段なら1度買って、3,4年で引っ越しするタイミングに買い替えてもいいですよね。

“利掛け主義”と”入り値主義”

利がけ主義、入り値主義

利掛け主義
多くの中小企業の経営者や個人事業主は商品の売値を決めるときに原価の○○%の利益をのせて価格設定をします。これが利掛け主義。

入り値主義
この家具屋の社長のケースは先に2,3万円とお客が買いやすい価格に売値を調べて・決めて、そこから原価を設定していく方法。これが入り値主義。お客の使う立場・買う立場で考えて商品開発をします。

売値を決めて、そこから原価を決めていく方法は沢山あります。

・仕入れ先を変える
・素材を変える
・製造方法を変える
・物流を変える、
・販売方法を変える

などなど。

このように原材料の決定・集荷から、生産・消費の終了までの全過程をプロデュースすることをマーチャンダイジングといいます。この経営者のベッドの製造工場はもちろん海外です。

段ボール屋さんの例

他の例をあげると、段ボールでベビーベッドを作って成功した段ボール屋さん。ベビーベッドの使用期間は1,2年ですよね。これくらいの期間しか使わないので、ベビーベッドは赤ちゃんを安全に寝かしつけるという機能さえ満たしていれば、高い木材である必要はありません。

「短い使用期間だから強度がある段ボールで、安い価格で購入したい。」これがお客の使う立場・買う立場を考えたマーチャンダイジングです。

ランドセルの例

更に他の例ではランドセル。本革で出来たランドセル。本革だから長く使えるし、高級感もあり、子供や孫の為にと奮発して購入する人もいます。この本革のランドセルは10年ー15年使っても全く問題ない。素晴らしい品質です。

でも小学校って6年間ですよね。10年以上も持つ品質って本当に必要なのか?

だから現在主流なランドセルはクラリーノです。素材は合成皮革。合成皮革のランドセルでこれが本革のランドセルの価格の5分の1の値段ならそっちを選ぶ人は多くいます。クラリーノなら軽いし、水は弾くし子供の肩にも負担になりません。

過剰に品質を上げて価格を高くするというのは作る立場・売る立場での考え。お客の使う立場・買う立場を考えると、素材を変えて必要な品質で価格を安く提供するというのはお客目線でのビジネスです。

お客のライフスタイルに合った商品を開発する

マーケティングやコピーライティングではターゲティングやセグメントすることが重要と言われています。しかし、多くの場合は「自分の商品」を売るための自社にとって都合の良いターゲティングやセグメントと言えるかもしれませんね。

一方でライフスタイルに合った商品を開発する場合、

・学生・新社会人向けのベッド:お金のない若者のライフスタイル
・段ボールのベッドやランドセル:必要な機能さえ満たしていたら価格は安いほうがいいというライフスタイルや価値観

このように使う立場・買う立場を考慮して商品を開発する、商品を販売するということが重要です。

正しいマーケティングの使い方

話をマーケティングに戻します。商品力を上述したように、マーケティング思考“だけ”ではまずいわけです。マーケティング・コピーライティングを勉強している人たちは「売り方」にのみ注力しがちです。この商品は絶対に良い!と盲信してお客の事が見えなくなってしまっている状態。

しかし上手くいっている企業はマーケティングだけでなくお客の立場を考えた商品開発・販売(マーチャンダイジングをベースとした)も実行しています。

正しいマーケティングの使い方は商品・お客・ライバルを総合的に見定めてセールスをなくすアプローチをとる事です。

まとめ

マーケティングとはとても広義で学ぼうと思えばいくらでも学べることはあります。しかし大切なのはもっとシンプル。「売れる商品」と「売れる売り方」の両方。もしあなたがマーケティングを勉強して実践しているにも関わらず売れないというのは、あなたが扱っている商品がそもそもお客が欲しくない。または買えない価格だということになります。

改めてお客の立場を考えて商品から見直す必要があります。