社員に仕事をさせる

「この前言った〇〇の仕事どうなった?」と仕事を割り振った社員に聞くと、「まだやっていません」「今すぐやります」という回答はこれまでも多数あったのではないでしょうか。

私もタイのバンコクで仕事をしており、タイ人スタッフ達に仕事を振り、進捗を求めると 頻繁にこのような回答がありました。その度にイライラしてしまい、自分の大切な仕事に集中力出来なかったりする事もよくありました。あなたも同様の経験があると思います。

経営者としてあなたは自分の仕事に責任を持ち、主体的に仕事を見つけて、実行する事は当然のように出来るでしょう。しかし、あなたほど情熱的に仕事に取り組んでいる社員は非常に珍しい存在ではないでしょうか。そもそも社員達はゆっくり仕事して、しっかりと給料を貰うという考えが頭にあります。※これは自分でお金を払い人を雇ったら嫌という程実感します。

本日は仕事をしない社員に悩む経営者の為に、「原理原則」をベースにした仕組み作りについてお話ししたいと思います。

そもそも期待しない

これが最も重要です。あなたがイライラしてしまうのは、社員に期待していて、そしてその期待が裏切られた時に怒りや悲しみを感じてしまうからではないでしょうか。こんな言い方をしてしまうとちょっと冷酷に思われるかもしれませんが、そもそも社員に期待してはいけません。

その仕事を責任を持ってするもしないも、その社員次第。給料を払っている以上 最低限の仕事をして欲しいと思うかもしれませんが、これは以下に記載する「マニュアル化」で「役割と責任」を明確にしてあげる事で解消することができます。

経営者としてよくないのは、自分と同じ軸で社員を見てしまうこと。これ、そもそもが無理な話です。社員がミスをして「なんでこんな事になったんだ?!」と言う経営者は失格。社員にそんな事を聞いてはいけません。だって知らないし出来ないんだから。

そもそも優秀な人材は給料の高い大手企業に行きます。大手企業とは違い、大して高い給料を出すことができない、中小企業で働いてくれるんです。仕方ないと割り切るしかありません。

相手を変える事は出来ない

うちのタイ人 営業担当者の1ヶ月の給料は日本人に比べて高くはありません。タイ人と日本人を一緒にするなと言われそうですが、基本的には従業員というのは同じです。稼ぎたい人は頑張るし、そうでない人は頑張りません。

私も社員には何度もサポートをしたつもりです。そして色んな社員をみて思うのは、やるヤツはやる。やらないヤツはどんなに言ってもやらない。給料が上がらなくても現状で良いという社員もいます。

これを心理学か何かを学び、ことば巧みに相手を自分の思うとおりにさせようというのは間違いです。そんなものを学んでいる暇があれば、以下の対応方法をとりましょう。

仕事をマニュアル化する

マニュアル化

社員が働かないというのは、「何をやっていいか分からない」というのが大半です。それを経営者が「仕事を取って来い!」とか、「気合いで何とかしろ!」とか言ったところで、やり方を知らなければ何も出来ません。やり方を知らない社員に怒るのは経営者の問題です

やり方を知らない社員にはやり方を教えてあげましょう。1回や2回では忘れてしまいます。だからマニュアル化して、いつでも見れるようにするんです。1回や2回で出来るようになるほど、あなたの社員は優秀ではないという事を理解しましょう。私も含めですが、自分だってすぐにできるほど優秀ではないんだから。

全ての仕事を細分化して、それをマニュアルに落とし込む。そしてそのマニュアルは極めて分かりやすいものでなくてはいけません。大手保険会社のマニュアルとかは、「電話を取る」という作業に対してもマニュアル化されており、1ページに電話と押すボタンの絵があり「ここを押す」とだけシンプルに書いてあります。

仕事の役割と責任を明確にする

マニュアル化出来たら、その仕事に対して担当者が何をすればいいのかまで、役割を明確にします。ここまではあなた、これ以上は社長の仕事とか。ここまで準備と教育をして「社員がやり方を理解しているけれども、やらない」と言うのであれば 怒ることができます。

サポート体制を十分に取る

ここまですると社員が100%完璧に仕事が出来るかというと、出来ません。問題は必ず発生すると思っておいた方がいいでしょう。あなたの場合、知識と経験から何をやって対応すればいいか瞬時に判断できるかもしれませんが、社員はそれほど優秀ではありません。

ミスをするという前提で、ミスした後 どのように対応するのか。誰が責任を取るのか。ここも明確にします。うちの社員もミスは頻繁に起こしてくれます。やろうと思ってやった事ではないので基本的には怒りませんが、私の場合 言い訳してきたら 「言い訳したこと自体」に怒ります。ちなみにタイ人は言い訳を頻繁にしてきます。

社員の言う事は間に受けない

社員の中には、こんな事やあんな事をしたいと、自己成長の為になる事をしたいという人もいます。例えば、うちの社員の場合だったら、「もっとお客が欲しい」というから、新規開拓の営業方法を教えたんですが、全くやらない。一向に新規開拓の電話をするそぶりも見せない。

「新規顧客開拓どうなった?」と聞くと、「忙しいからまだやっていない」と言います。上述したように、そもそも期待してはいけません。

馬を水辺に連れて行く事はできるが、水を飲ませることは出来ない。社員はその時の状況や気分で色んな事を思い、それを口にします。それを全ての間に受けて期待していたら、あなたに大きなストレスがかかってしまうので、そもそも期待しないというのは徹底しましょう。

社員のモチベーションは維持出来ないし、上げられない

モチベーション 上げる 維持

社員のやる気を出させるにはどのようにしたらいいか?この様な書籍は沢山あります。オフィスにずっといる営業社員。ずっとスマホをいじっていて仕事をしているかどうかも分からない。こうゆう状況を見ると社長として、また管理者としてイライラしてしまうものです。

ダメな社員に何をいってもダメ。いくら怒鳴ったり、プレッシャーを与えたりしても効果は一時的にあるかもしれませんが、当人の本質が変わらない限りすぐに元どおりのダメ社員になってしまいます。



ではどうすれば良いのか?

あなたが出来ることは社員のモチベーションが上がる環境を作ることだけです。営業職であれば、ベースサラリーに加えて成果に応じたコミッション制を導入する。社内の風通しを良くする為に 社員同士で経費で飲みにいかせる。など。

ダメ社員が変わる時は、本人が自分で変わらなければいけないと心から感じた時。それはその当人の親が亡くなったり、恋人にフラれたり、友人にバカにされたり、何かの映画か漫画に強烈に影響を受けたりした時。当人の感情が動かなければ何も変わりません

あなたに出来るのはそれを待つ事。または機会を与える事です。

社員にはトップの信念、厳しさ、甘さが必要

社員に期待せずにマニュアルを作り、サポート体制を整えたら全て上手くいくかというとそうではありません。組織として高い成果を上げるにはやはりそれぞれの社員の高い貢献が必要になるからです。いくら仕組み化をしてもある所で止まってしまいます。

「ダメな社員にやる気を出させる」という事はコントロールできる事ではありません。上述したようにそれは本人次第なので。だからと言ってトップは人材教育を放棄してはダメです。自らの信念を持ち、それを社員に伝え彼らの成長の為に厳しく、時に甘く接する必要があります。

お気楽なタイ人スタッフを信じてみる

弊社では私がトップとして自分に厳しくする一方、スタッフ達にもある程度の高いレベルを要求しています。タイ人特有のサバイサバイ(お気楽)は基本的には認めない。

かといって全て非情になって出来ないダメ社員を邪険に扱うかというと絶対にそんな事はしません。人を人として扱う7つの習慣のベースがありますので。正直にいってこいつクビにしたい。。と思った事は何度もあります。でもマニュアル化とサポートを持って、できる限りそのスタッフが成果を上げることができるように努めています。



大きな期待はしないが信じてみる。ある程度ダメな結果を出している社員に対しても、いつか変わってくれるだろうと信じる努力をしています。

この努力をトップが怠ってしまうと、完全な成果主義の会社となり 社員が幸せだと感じにくい組織となるからです。こういう意味で甘さも必要なのかなと思っています。

後はひたすら見守る

社員に仕事の手順、役割、責任を明確にしたら後はフォローをするだけ。社長であるあなたが随時口を出していたら社員も仕事がやりにくくなります。そこで社員が出来ないから、あなたがやってしまっては絶対にダメです。あなたの時間も無くなりますし、社員の経験にもつながりません。

あなたがしなければいけないのは、期待せずに、問題が起こる前に(もしくは問題が小さい段階で)フォローできるように、見守るだけです。教育には忍耐が必要です。

まとめ

もし優秀な社員がいれば。。こんな事を思うときがあるかもしれませんが、優秀な人程 大手企業にも行きますし、もしくは独立したりします。仕事をするのに「人」に依存しすぎると、その人がいなくなった時に何も出来なくなりますよね。

重要なのは「システム」にする事。誰がやっても上手く回るような「仕組み」を作る事が経営者の仕事です。