リサーチ

こんなにたくさん本を読んでいるのに、こんなに頑張っているのになかなか成果が出ない。外出中とかちょっとした空き時間に本屋にいったとき、勉強熱心なあなたは、すぐにビジネス書コーナーに向かっているのではないでしょうか。

速読法とか時間管理術とか、仕事が取れる営業法とか、プレゼンがうまくなる方法とか。これらのビジネス本を選んで、やるぞ!と意気込んで実践してみるけれども、なかなか成果に繋がらない・・・と悩んでいるかもしれません。

これは勉強家の人に多くありがちな事なんですが、たくさん本を読んだからといって成果が出るわけではありませんし、無駄にたくさん行動したからといっても結果につながるというわけでもありません。

意味のない多読自慢

勉強会とか、セミナーに参加して、他の参加者と話している時にえらい多読自慢をされる時ってありませんか?私は先日ありました(笑)。毎月10冊くらい本を読んでいて、○○の本がおすすめですよだとか、○○術とか、○○セミナーがうんたらかんたら。

そいういう多読自慢をしている人に限って、深く話をしてみると中身がないもんです。サラッと読んだ本の表面上の知識だけを自慢して、じゃあ、あなたはそれについて何をどのように実行して、どんな成果が出たの?と聞くと 大抵 たいした行動をしていなかったりします。




多読自慢をしないでも、本をたくさん読んで実行したいと思っている人でも成果がでないという場合もありますよね。それは、ちょっと考え方とやり方が間違っているから。

確かに本からは多くの知識を学ぶ事が出来ます。自分で試行錯誤していたことも、既に先人達が実行をしていて、それを本にまとめてくれているのだから、読書をする事で解決したりします。

本を読む目的を明確にする

実際に本を読んでいる人自体は統計的に少ないのですが、本をたくさん読んでいる人でも「正しく本を使いこなせていない」という人は多いです

毎年約8万冊の新刊が出版されますからね。その中で自分が読める本の量というのはもちろん限られます。どの本を選んで、どのように実行をするかもしっかりと考えないと、本を読んだという事に満足して終わっちゃう。そして実際に得たかった成果を得る事が出来ないという事になります。



知的好奇心を満たすという目的で本を読むならそれでも構わないのですが、仕事で成果を出すために本を読むのであれば、以下のことに気をつける必要があります。

今必要なことに関する本を選ぶ

本屋に行くとたくさんの知的好奇心を満たしてくれそうな本がズラーッと並んでいます。仕事術、マーケティング、経営方法、自己啓発、心理学、社員教育などなど。全て知っておいたら自分の人生がどれだけ充実することか。

だけど落し穴があります。これは読んでおいた方がいいかなと思うような、いつか役に立つだろうという本を読んでも、かなりの確率で内容を忘れてしまいます



そもそもの本を読む目的を考えてみてください。知的好奇心を満たすため?そうであればたくさんの本を読んで、好奇心を満たすだけでOKです。でも仕事で成果を出すために本を読んでいるんですよね?その場合は本の内容を覚えておかなとダメだし、知識としていつでも使える状態でないとダメです。

だから、いつか必要になるだろうとか、知っておいたら役に立つだろうというような本は、知的好奇心を満たすだけで、今 役には立ちません。

その時は、勉強になった!頑張るぞ!とテンションが上がりますが、1ヶ月もしないうちに内容を忘れて、結局何もしないまま時間が過ぎていきます。


だから「今」、まさに今必要な本を読むんです。「今」、集客に困っているとしたらマーケティングの本を読みます。出来るだけ集客にお金をかけたくないというのであれば、たとえばウェブマーケティングの本。特にフリーランス向けだとか、ブログとかSNSを使った集客方の本を読むべきです。

そして1冊だけでなくそれらに関する本をまとめて3〜5冊くらい読みます。そうすることでいろんな角度から、その集客方法について学ぶことが出来るので、記憶に定着しやすくなります。



思考、人格形成に関する本は別です。これはそもそも身に着くまでに時間がかかるもので、今すぐには役には立ちませんが、時間をかけて情報を知識に変えていくものです。

成果に直結するものだけを選ぶ

時間がないから時間管理術の本を読む。仕事効率アップのアプリの使い方とかの本を読む。実はこれらはあまり意味のないものだったりすることがあります。

いつも時間に遅れてしまうと悩んでいるから、時間管理の本を読む場合。いつも時間に遅れてしまう「そもそもの原因」を追求する必要があります。そして、その原因を解決するための本を読み、実践することで、成果につながるのかどうかを考える必要があります

例えば、経営者であれば目の前の仕事に追われているからと言って、メールの早く返信する方法とかスケジュールの管理とかの本を読むのではなく、組織全体をみて仕組み化、マニュアル化することのほうが、経営者にとっては成果につながることですよね。

全部やろうとするとダメ

本に書いてある事を全部実行をしよう!と意気込んで一字一句 全ページを読む必要はありません。また全部を覚える必要もないですし、実際に無理です。

本を読んで成果を出すには、まず1つだけ実践すること。これだけで十分です。私が新規開拓のセールスについてもっと成果を上げたいと思った時に読んで影響を受けたのは神田昌典さんの禁断のコピーライティング(フォレスト出版)でした。



その中で実行をして成果がでたのは第4章の禁断のセールス編に書いてあった

「営業マンの仕事は可能性の低いお客には時間を使ってはならない。可能性の低いお客の見極め方を知らない営業マンは100匹の魚を追い続けて1匹も釣り上げられないままなのだ。」(禁断のコピーライティング 219p 引用)

という2行の内容でした。

この2行の内容で、本の代金1,600円の元を取ったどころではなく、私は年商1億円を作ったと言っても過言ではありません。※もちろん今まで培ってきたマーケティングの知識も活用はしていますが。



この本に書かれていたDMの事例とかはほとんど覚えていませんが、このセールス方法については知識として残っていますし、実践して経験にもなっています。目指すのはこれです。

まとめ

シンプルに考えてやることはこれだけです。今必要な本を選び、その本の中の1つだけを実行をする。何のために本を読むかというのを改めて考えてみると、なんとなく選んだ本を多読して、記憶に残っていない、使えないというのは意味がない事だとわかるはずです。

まずあなたの今必要な事を明確にして、本棚にある本を読み直してみましょう。必ずヒントが書かれていますし、1つだけを実行をしたら、それだけで大きな成果が得られるはずです。