海外駐在の日本人はやりがち！？日本人とタイ人との営業方法は異なる。新人営業でも海外で目標売り上げを達成しました

弊社にタイ人の営業担当者を採用してから1ヶ月がたちました。3人の女性を雇ったのですが、嬉しい事に3人とも初月から顧客を獲得しました。

1人は新規で3社と取引を始めましたので上出来でした。この営業担当者たちが入社した時に、業界に関する一般的な知識を伝えるトレーニングと、セールス方法のトレーニングを実施したんですが、現在のところ上手く行っているようです。

でもこれは最初から完璧にいったというわけではありません。最初は思ったほど見込み客からの反応は良くありませんでした。その上手くいかなかった反応を分析すると、日本人のやり方とタイ人のやり方を上手く分ける事が出来なかったからでした。

日本人とタイ人のセールス方法は同じではいけない

私がタイ人にセールスを教育した方法は、自分（日本人）が上手くいった方法を「そのまま実行させる」やり方でした。

うちの業界では日本人のお客は仕事に殆どタッチしていません。大体がタイ人の担当者が見ています。だから私が営業に行くよりタイ人が営業にいく方が絶対に早いし、良いと思っていたんですが、誤算が。。

タイ人の営業担当者たちに飛び込みの電話営業をさせるけれども、なかなかお客とアポイントが取れない。なぜだ？私が営業の電話をかけまくっていた時は簡単にお客とアポが取れていたのに、彼女たちは全く取れななったんです。

私がアポを取っていたのは主に日本人で、オペレーションをしているタイ人ではありません。日本人の見込み客に対して、物流コスト削減の提案に興味があるか無いかを最初のアプローチで聞くんですが、10人中 2ー3人は興味があると言います。

そりゃそうです。タイにいる日本人は経営陣としてコスト削減を意識していたり、何かしらの改善を常に求めています。

しかし、弊社のタイ人営業担当者が電話をしていたのは、お客のタイ人のオペレーション担当者です。オペレーションの担当者は基本的に変化を嫌います。だって面倒だから。コスト削減とか提案しても面倒だしやりたく無い、もしくは他者からリベートを受け取っているなど、何か理由があって拒否されまくりました。

2週間くらいでこの過ちに気づきやり方を変更。

アポを取る相手は基本的にはマネージャークラス。また、アポのみを目的としていましたが、最初に見積もりや会社案内を送る事をよしとしました。これはタイ人パートナーと相談して、そのやり方に落ち着いたのですが日本人のやり方とタイ人のやり方は違って当然なのかもしれません。

私がお客のタイ人マネージャーに電話してもアポは取れました。日本でも外人から英語で電話があったら何かしら特別な対応をするかもしれませんよね。タイ人に対しての私は外人です。タイ人がタイ人に電話をするのとはまたちょっと勝手が違います。

私が電話をしていたのは決定権のある人間でした。なかなかタイ人の役なしの営業担当者が会社のトップやマネージャーに電話をするのは勇気がいることです。これは誰でも出来ることではないので、時間をかけて慣れさせていく必要があることです。

セールスのやり方は国籍やポジションなどを考慮して、タイのやり方に合わせました。しかし、マーケティングの基本は外してはいません。

マーケティングの基本は、私たちの商品・サービスに興味がある人、今すぐに欲しい人を見つける事です。お客にお願いしたり、説得したりして売り込むことではありません。興味がない人にお願いしてものを売るのは非効率ですし素人のする事。

自分たちの商品・サービスを探していた！というお客は必ずいますので、そのお客を早く見つけ出すのがマーケティングです。

やり方をマーケットに合わせたこと。また最初の2週間が種まきになったんでしょうか、冒頭でお話しした様に、1ヶ月で3人の営業担当者全員がお客獲得出来ました。

新しい営業担当者に必要なのはお客を獲得するという「経験」です。売上・利益が少なかろうが問題ありません。この経験をする事で、指示通りにやればお客が取れるという事を実感させる必要があります。

そして経営陣としてこれからしなければいけないのは、営業担当者の効率を上げる事です。まだまだ事業を始めたばかりなので、会社として一番大切なのはお客の獲得です。社内のマネージメントはお客がいて利益が出ていたら後から何とでもなります。

営業担当者が仕事を取りやすく出来るツールの作成（ホームページやカタログとか）。トークスクリプトの改善。見込み客の心をワシヅカミにするオファーの作成（iphone7プレゼントとかは効くだろうな）。広告・広報での認知アップなど。やる事はたくさんあります。

とはいえ、初月のスタートは好調。12月は稼働日が少なく、お客もお休みモードになる事が多いので、無理させる必要はないかな。目標達成のために、目標達成能力を酷使し続けてしまうとガタがきてしまうので。P/PC バランスをとりながら中長期目標達成を目指して行こうと思います。