カラーマーケティング

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あなたは“売れる色”をご存知ですか?

文字の色やウェブページの色、または店舗(空間)の色など、ほぼ全てのものに色があります。もちろん白も、色ですね。売れている商品や、注目を集める企画など、成功しているマーケティングには必ず“効果的な色”が、意図的に、使用されているのです。

ある色を使うだけで売上20%アップ!なんてことも現実にあります。

このように、色を効果的に使用する戦略のことを『カラーマーケティング』といわれています。もしあなたが、今まで色について何も考えてこなかったとしたら、大きな利益を逃していたかもしれませんね。

本日は、今まで色に注目してこなかったという方のために、なんとなくカッコイイとかカワイイかどうかではなく、“売れる色”を使ったマーケティングのお話をしていきたいと思います。

文章だけでなく、色でもメッセージを伝えることができますので、あなたのビジネスでも、色でライバルに差をつけましょう。



カラーマーケティング、押さえておきたい5つのポイント

【目次】

1.日本の常識、世界の非常識
2.経験(過去の情報)による色の影響
3.色彩心理学による色の影響
4.強烈な成功例
5.すぐに使えるテクニックの例

一言にカラーマーケティングといっても、非常に多岐にわたります。色の効果だけでなく、なぜ効果があるのか?というところも、頭に入れておくと、応用ができるようになるはずです。



1.日本の常識、世界の非常識

日本と諸外国では常識とされるものが随分違ったりしますが、色の印象に対しても、違っていることがあります。2つの例を見てみましょう。



例1.虹の色といえば何色?

日本では        ・・・ 7色()
アメリカやイギリスでは ・・・ 6色()
アフリカのバサ語族では ・・・ なんと2色!(・黒)



例2.セクシーといえば何色?

日本では   ・・・ ピンク
アメリカでは ・・・ ブラック

このように、各国によって色に対するイメージは違うようです。違いが生まれる原因には、文化・教育・目の色・太陽の波長などがあげられます。国際的にビジネスを展開する方にとっては、違うということを知っておくことだけでも、重要ですね。



2.経験(過去の情報)による色の影響

あなたが夜ドライブをしていて、飲み物を欲しくなったとします。青い明るい看板が見えてきました。何でしょうか?そう、ローソンです。緑だとファミリーマートですね。

なんとあなたの脳は、光る看板の色でコンビニだとイメージでき、色の種類でコンビニのブランドまで分かってしまうのです。カラーマーケティングが企業のブランディング戦略に効果がある、という何よりの証拠と言えるでしょう。

このように人間の脳は、蓄積された情報を元に、色のイメージを瞬時に判断してしまうのです。同じ色でも国によって異なる印象になるのは、その人の得た過去の情報が大きく影響を与えているからです。



3.色彩心理学による色の影響

カラーマーケティングとは色彩心理学において、各国様々な専門家に研究された結果でもあります。



・情熱の赤

歴代のアメリカ大統領がここ一番の演説の際には、赤いネクタイを着けるというのは有名な話です。自分の気持ちを前向きに持ち上げていく効果があるとされ、強い決意や情熱を、ビジュアルからメッセージしています。

タイガー・ウッズが最終日に挑む時に、赤いセーターを着るのも、勝負への強い意気込みだと思います。日本においても、古くから赤ふんどしをする風習がありますね。



・ブルーカラーの作業着

肉体労働のユニフォームには、青系が使用されることが多くあります。青には時間を短く感じさせたり、感情を落ち着かせる効果があり、スタッフの疲労を軽減させているのですね。

他にも
暖色(赤・橙・黄)系   → 暖かさ・興奮
寒色(青・水色・青緑)系 → 涼しさ・リラックス
など、多数の人が共通の印象を持ちます。

ウェブページにおいても、気軽に問い合わせて欲しい場合は暖色系がメインだと親しみやすく、会社概要を見せるためだけの場合は寒色系でスタイリッシュに、などと意図的に使い分けることが多いですね。



4.強烈な成功例

赤いラベルの飲み物といえば何でしょう?私はコカ・コーラを思い浮かべます。

1930年代アメリカ大恐慌時代。企業イメージを定着させるために、カラーマーケティングの先駆者のひとりレイモンドローウィが仕掛けた、コカ・コーラ社の冬の販売促進キャンペーン。サンタクロースにコカコーラ社のコーポレイトカラーの赤白を着せることにより、同社のイメージカラーを広めていきました。

今でもコカ・コーラ社の冬のCMにはしばしばサンタクロースが登場しますね。ここで注目したいのは、このサンタクロースです。もともとのサンタクロースの衣装は緑だったそうですが、このキャンペーンによってサンタの衣装も赤白になったと言われています。

なんと、我々がよく知っている赤白のサンタクロースは、コカ・コーラ社のマスコットなのです!サンタクロースの歴史までひっくり返すという、カラーマーケティングの力には驚かされますね。



5.すぐに使えるテクニックの例

ここではすぐに使えるテクニックを1つ紹介したいと思います。

キーとなる色は、ずばり、、です!カラーマーケティングの世界では赤を使用することで、売上が20%アップするといわれています。

赤は認知しやすく、ワクワクさせ、購買意欲を高める効果があります。バーゲンやワゴンセールの値札等に使われることが多いのはこのためです。購買色としては、オレンジも効果が高くなっています。

もちろん周囲の色とのバランスも重要ですので、あなたにとって一番効果的な色が必ずしも、赤やオレンジというわけではないかもしれません。周囲と比較して認知されやすい色を選ぶといいでしょう。

購買や資料請求につながるコンバージョンボタンの色を、変更するだけで成果が変わることがありますので、試してみる価値はあると思います。



まとめ

色の重要性についてご理解いただけたと思います。なんだそんな単純なことか、と思われた方もおられたかもしれませが、単純なことを意識して組み合わせているのか、が重要です。

色の使い方で、売れたり売れなかったり、集客したりしなかったり、売上が上がったり上がらなかったり、色は無言でさまざまなコトを伝えているのです。

今回はカラーマーケティングの基礎と題しましたが、機会があればもっと詳しくご紹介したいと思います。あなたが思うような成果が出ないとき、一度色について考えてみていかがでしょうか。