新型コロナウィルスが猛威を奮っている。皆そうだがこんなパンデミックを人生で経験したことがないから、先の見えない不安に陥っているし、何だか仕事モードにいまいちなれない。
この気が乗らないという現象は過去にも体験した。2011年3月11日。東日本大震災の後だ。あの時の不安や空気になんとなく近い。しかし、今回はそれよりも酷いという印象だ。
毎月この個人ブログを更新すると決めていた。
3月は「人脈・紹介」についてテーマを決めて色々と準備をしていたが、コロナの事態が大きくなるにつれて「今、人脈について語っている場合じゃないよな。。」という気持ちになりお蔵入りにした。
流石にそんな空気じゃないっしょ。。
分かっている。事態が落ち着いたら再度 書き始めようと思う。
こんな時だからしなければいけないことがある。こんな時だから出来ることがある。
なぜなら僕は意識が高いからww
それに集中していたのもあり3月はブログをお休みしたが、4月に入り色々と整理が出来たので今回ブログを書く気になれた。
今回は未曾有のパンデミック事態において意識が高い中小企業の社長が体験した「整理」と「準備」についてお話ししていきたいと思う。
新型コロナの発生と各国の対応
ニュースでは連日 新型コロナウィルスに関する情報がアップデートされている。各国での取り組みは様々で、日本の対応には賛否両論があるだろう。否の方が多いように思えるが。
後々この記事を振り返った時のために、どのような経緯で新型コロナウィルスが広がっていったか、そしてその時の個人的な心情も書き留めておきたい。
武漢で新型コロナウィルスが発生
調べてみると2019年11月に中国武漢の男性が最初に新型コロナの症状が出たそうな。コウモリから出たという情報を読んだ記憶がある。本当かどうかは知らんけど。
この時はコロナの存在は全く知らない。しかし2020年1月、2月と時が進み武漢がヤバいことになっているという報道からコロナに関する情報が少しずつ広まっていった。
へー。大変だな。
この時は完全に対岸の火事という認識だった。
ダイヤモンドプリンセス号
2月5日〜。
日本語でのニュースが多く出てきたのがこのダイヤモンドプリンセス号というクルーズ客船だ。
集団感染が発見されたクルーズ船の乗客を14日隔離したり、ウィルスの水際対策が注目された時だった。日本人で初めての死者が確認されたこともあるだろう。
なんかツイッターとかでも騒がしくなってきたな。
まだまだ遠くで起こっている出来事だという認識だった。
感染が各国で確認される
2月中旬〜下旬にかけて、各国でコロナウィルスの感染者情報が飛び交うようになった。最初の方は中国以外にも韓国と日本がヤバいとされていた。
しかし、イタリアやイランというアジアから離れた国の方で感染者が爆発的に増えていった。
僕が現在住んでいるタイにおいては、3月上旬くらいから「日本人お断り」的な感じが出ていた。
個人的にもタクシーやバイタクの乗車拒否を連続でくらい、あからさまに日本人だと嫌がられちょっとした差別を体験した。
騒ぎすぎだよ。インフルエンザの方がヤバいじゃん。タイっぽいよね。
まだまだ危機感がない。しかし嫁を含めた周りのタイ人が「Covid, Covid」とやたら口に出してくる。
死者が出ている中で非常に不謹慎だが、騒ぎすぎだと冷ややかに見ていた。
フィリピンのロックダウン
3月15日。フィリピンのドゥテルテ大統領がマニラの封鎖を決定した。アジア・東南アジアではいち早く対応したんじゃないかな。
麻薬撲滅で売人たちやヤク中たちを塀の中にブチ込みまくり、刑務所をパンクさせるほど過激というか、やる時は徹底的にやる大統領。
個人的にはこのフィリピンロックダウンで相当ヤバいことなんだなと実感した。
ん?これは結構ヤバいんじゃないか??
インド全土の封鎖
3月25日。今度はインドが国を閉鎖すると言ってきた。「都市だけでなく国を閉鎖しちゃいますか!?」と驚いた程だ。
ここら辺から本業の国際物流にも影響が出てきた。後述しているが物流は重要なインフラなので簡単には止まらない。
しかし国が閉鎖されたら港や船も止まるのではないか?と多くのお客さんから問い合わせを受けた。
ん?仕事にも影響が出てきたぞ。。
これは流石に当事者意識を持たざるを得ない。既に遠い対岸の火事ではない。
タイで飲食店・娯楽施設などの封鎖
タイで外出の自粛ムードが多くなっていた。こういう事態では人が外に出歩かないので飲食店経営者は本当に厳しい。
個人的には飲食店の応援の意味も込めて外食をしまくっていた。
微力だが、売り上げに貢献したい。
しかし、3月22日。タイで飲食店・ショッピングモール・バー・娯楽施設など、4月12日まで封鎖が決まる。そして現時点では4月30日まで封鎖が決まっている。
だんだんと街の空気が暗くなってきた。。
タイで非常事態宣言が発令
3月26日。住んでいるタイで非常事態宣言が発令された。思えば僕がタイに来た2014年にもデモで非常事態宣言が発令されたのだが当時は何が非常事態なのかがよく分からなかった。
しかし今回は経緯を体験しているので、本当に非常事態だと十分に認識している。
タイで夜間外出禁止令
4月3日。タイでは夜の22時〜4時までの外出禁止令が発令された。違反者には4万バーツ(13万円くらい)の罰金がある。
大体22時には寝ているからあまりこれは気にしていないが、インドみたいに24時間の外出禁止になったら流石に大変だと思っている現在だ。
時系列を書くだけで長くなってしまった。でも、それくらいジワジワと問題が大きくなってきてしまった。
新型コロナによる仕事への影響
上述しているように、新型コロナは仕事にも影響を与えるようになった。人と接触する機会を出来るだけ減らさないといけない。
弊社は国際物流業をメインとしており、この物流業は非常に古い慣習があり、まだまだ「紙」が多く使われる。
書類を引き取るために小切手などを用意して、引き取りにいかなければいけない。また案件ごとに紙を印刷してまとめて保管する決まりもある。
リモートワークの導入
しかし、そんな業界の中でリモートワークというのは今回のコロナウィルスがなければ絶対に取り込もうとしなかっただろう。
これも不謹慎だが、お陰様で業界にちょっとした変化が生まれたのだ。弊社ではシフト制にしてチームAとBが各日で出勤している。社内では常時マスク着用。
アルコール消毒は頻繁に行い、ビルの入り口では体温を測定している。
いつもと違う。だから考える
個人的にはリモートワークは大賛成だ。僕が東京で仕事をしていた時、大雪が降ったり台風が来た時に「なぜ出社しなければいけないんだろう?」と普通に疑問に思っていた。
そもそものリモートの仕組みというか古い会社の場合はリモートをするという概念自体がないから、思考停止的に”会社には出社するものだ”という慣習に囚われている。
スタッフのサボりについて
確かにリモートワークにすることで、スタッフがサボったり、コミュニケーションが取りにくくなるのはある。
もちろんスタッフはサボる。当然だ。
僕ですらサボる時もあるくらいだからww
本来の経営者の仕事とは?
会社経営者としてスタッフがサボってもうまく回る仕組みを作らなければいけないと思っている。
またスタッフがガチで働かなくても利益が出る業態を選んだり、作ったりしなければいけないと考えている。
社員がゴリゴリに働かなくてもいい。また営業マンが簡単に仕事を取れる。全ての社員にとって働きやすい環境を作るのがボスの仕事ではないだろうか。
飼料事業のストップ
このコロナウィルスの問題でこれまで頑張ってきた飼料事業を一旦ストップすることに決めた。
個人的にこれが一番辛い決断だった。3年近く新規事業ということでゼロから始めて、なんか可能性が見えてきたタイミングでの事業中止。
仕方がない。この飼料事業の失敗で多くのことを学んだ。本当に大きな経験だった。これは別途ブログ記事にしようと思う。
ベルギーのサプライヤーにも状況を説明して理解をしてもらった。また専属で雇っていたスタッフも退職することになった。
スタッフには本当に申し訳ない。僕が無能だったと反省をしている。彼には4ヶ月の給料保証をしたが次の仕事は保証していない。申し訳ない。
辛い。でも決めなければいけない。ダラダラ続けられない。
国際物流業に専念をする
会社を設立して4年目。ついに本業に専念をする事に決めた。国際物流業はタイに来てから6年やっている。今年で7年目だ。
飯野さん、無駄が多いっすね。
自分の商品を自分で運びたかったんだ。。
大切な仕事だと改めて認識する
この国際物流業は上述しているが大切なインフラである。人が経済活動や快適な生活を続ける上で物が止まる事はあってはいけない。
さらに言えばこの資本主義においては商品をより安く作り利益を上げる仕組みができている。
製造業だけで2,000社以上の日系企業がタイに進出をしている。他にもタイの企業も沢山ある。その為にタイという製造国での製造は簡単には止まらない。
原材料や製品、包装資材、梱包資材など物が動き続ける限りは僕たちには仕事がある。
ライバルが多いという問題はあるのだが。。
所属する業界が不景気に強いかを考える
今回のような経済危機を経験するのは初めてだ。リーマンショックの時は独立をしていて小ぢんまりとしたビジネスだったのであんまり影響はなかった。
しかし、今回のコロナショックは世界中の経済に大打撃を与えている。
自分が所属する業界が不景気にどのような影響を受けるのかを考える良いきっかけとなった。
物流は地味だが、地味に強い。ライバルは多いが。
今だからできることをする
こんな状況だから、これまでと同じように仕事を進めることは出来ない。人と会ってはいけないという状況で、僕が得意としてきた営業活動は完全に制限された。
また基本的に家からも出てはいけない。タイにある多くの非製造業も在宅ワークを実行している。
在宅ワークをするからといって、これまでの仕事を在宅でするだけ安心してはいけない。
上述しているように、人はサボるんだ。だから仕事量も絶対的に減る。実際に僕のメール受信量や電話での問い合わせもかなり減っているのが現状だ。
逆にこれはチャンスでもある
僕みたいに意識が高い人間であっても、こういう事態では仕事ムードが下がっている。バリバリ仕事してやる!っていう感じにはならない。
恐らくだが、多くの人がそんな感じだろう。
だから今はチャンスだ。ウサギとカメのように、大企業の駐在エリートたちはちょっと束の間の休憩をしているかもしれない。
カメ(むしろミジンコだ)である僕たちは、こんな時だからコツコツと積み上がる事をしなければいけない。
新型コロナに負けずコツコツ家で出来る事
意識高い系の僕は 引き続き意識高く、今やるべき事を決めて実行している。僕の高い意識がパンデミックになる事を期待して紹介しよう。
物流の専門ブログの立ち上げ
2月中旬から国際物流の専門ブログを立ち上げた。これはコロナを自覚する前に始めたものだが、時間がある今だからこそコツコツと書きあげている。
日本語で書いた記事を、外注さんにお願いして英訳する。そして英訳をスタッフにタイ語翻訳させている。
このブログにも書いたが、これから個人のブランドが生きてくる時代だと思っている。
何者かになる必要はあるのか?個人の時代に必要な仕事スキルと働き方について考えてみた。
国際物流においてはそれなりの専門知識を持っているつもりだし、上述しているように不景気にもそこそこ強い。※固定費と取り扱う貨物の内容にもよるが。
個人的に国際物流のプロとして認知されれ、僕自身に仕事が回ってくる事で様々な拡張性を生み出すことが出来ると考えている。
ブログの構築はちょっと書いて終わりというものではない。やり続けなければいけない。しかし、これはストック型の資産になるので時間のある現在に特に力を入れている。
アニメーション動画を作る
またアニメーション動画を作り始めた。使用しているソフトはVYONDだ。
最初は外注しようとしたけれども国際物流に関する知識がない人が作ったとしても、伝わりにくい内容になってしまうと思った。
またまず実際に自分が使ってみなければ、どれくらい難しいものなのか、手間や時間がかかるものなのかも分からない。常に大切なのは現場を知る事だ。
自分がいじくり回してからスタッフに作らせようと思い、現在は自分で遊び感覚で作っている。
アニメーション動画で社員教育
弊社では人材をまだまだ募集している。タイ人の人材を雇って教育するも、試用期間を超えられなかったり辞めていく社員も少なくない。
新しいスタッフを教育するのが大変だった。ずっと思っていたのは教育するリソースをデジタル化することが出来ないか?という事だ。最初はYoutubeでタイ人のMDに説明させて録画しようとしたが、いまいち彼はやる気ではない。
毎回教育するのは彼や先輩スタッフなのに。。
だからアニメーション動画にしてしまえばMDでなくても、社員にセリフを読ませる事で問題なく作る事が出来る。
また新入社員以外にもまだ見ぬ見込み客を教育する事も出来る。
国際物流業者でこんなんをやっているのはウチくらいだろうww
LinkedInを使ってのネットワーク構築
まだまだ検証段階だが、ビジネス専用のSNSであるLinkedInを使ってネットワークを構築しようとしている。
フォワーダー業は同じ商圏内であればライバルだが、地域や国が違うとパートナーになる。
国際輸送を担うフォワーダーは輸出側と輸入側のフォワーダーが協力し合って貨物手配をする。
タイ以外の国でフォワーダーのネットワークが出来ればそれは有利に仕事に働くだろうと思って上記のブログ記事やアニメーション動画をLinkedInに投稿している。
しかし、ちゃんとした交流というのはまだ出来ていない。
フォワーダーのパートナー探しの仕組みも構築中
この国際物流のパートナーに関してだが、ちゃんとしたパートナーを見つけて、更にちゃんとした仕組み化が出来なければ見積もりを作るだけという手間が大量に発生してしまう。
実際にLinedIn経由で中国のフォワーダーが見積もり依頼をしてきたが、フィードバックはない。
これに関しての対策も現在準備をしている。
自宅でのトレーニング
外出する機会が圧倒的に減った。更にコンドミニアムにあるジムやプールも新型コロナの影響で閉鎖されてしまった。
そんな運動不足になりがちな環境だからといって運動できない訳ではない。家でも自重を使って筋トレは出来る。
色々と検索して、今使っているアプリがある。
アプリ:自宅トレーニング
そのまんまの名前だが、自宅でトレーニングが出来るアプリだ。年間4,400円くらいを課金したが、個人的にはその価値はあると思う。
鍛えたい部位を狙った筋トレ、体脂肪を燃焼するためのHiitトレーニング、ストレッチ、10分以内で終わらせるトレーニングなどなど。
色んなトレーニングがあり飽きる事なく楽しい。音楽に合わせて、アニメーションの動きにも合わせてトレーニングをする。
おかげさまで体重は減ってきている。
家庭でのコロナ対策について
最後に我が家のコロナ対策をちょこっと紹介したい。嫁がタイ人という事もあり、コロナが話題になってから非常に敏感にケアをしている。
アルコール消毒
まずは家に帰ったらアルコール消毒。手だけでなくスマホやiPad, ドアノブ。財布。これらをアルコール除菌する。
慣れというものは凄いもので、オフィスに出社した時も無意識に手をアルコールで消毒してPCや机もアルコールで消毒する。
完璧や。
家でのマスクの着用義務
我が家では3ヶ月の息子がいる。息子に感染させるわけには絶対にいかない。故に僕は家でもマスクをして子供を抱っこしてあやしている。
当然、抱っこする前に手も洗っている。これをしないと子供に触らせてもらえないから。
余談:家でパンデミック発生
さて全くコロナは関係なく、全くの余談だが我が家のパンデミックの話をして今回の話を終わりにしたい。
お恥ずかしい話なのだが、現在 我が家ではゴキブリが大量発生している。家庭用の5mm〜1cmくらいの小さなゴキブリだが。
最初は隣の家から入ってきたのかな?とそれほど気にしていなかった。また徐々に増えてきたゴキブリに対して「最近、ゴキ増えてきたよね〜」とまだまだ問題視していなかった。
そうこうしてるウチに、更にゴキブリは増え続け、台所の引き出しを開けたりするたびに奴らを見る事になった。ゴキブリのパンデミックだった。
我が家で非常事態宣言を発令。オーバーシュートする前に何とかしないといけない。
ゴキブリホイホイや毒餌を買いまくる。やるときには徹底してやらなければ撲滅できない。スーパーでゴキブリ対策商品を買いまくって、現在 奮闘をしている。
コロナウィルスと同じで、何でもっと早く水際対策をしておかなかったんだろう。早期に対策をしていたらこんなにも大量にゴキグッズを買い必要もなかったし、嫌な思いもしなかったのに。
嫁に「息子の耳に小さなゴキブリが入ったらどうするの!?」と怒られている。
こういうことだぞ。ニッポン。
まとめ
2020年が始まってちょっとした所で起こった世界的パンデミック。年始に立てた目標も軌道修正しないといけない。
誰もがこんな事になるなんて思っていなかっただろう。しかし起こってしまったものは仕方がない。受け入れなければいけない。そして今できる最適な事をすべきだと思う。
自粛疲れや花見が出来ないとか言っている場合ではない。まともな人が沢山言っているが、君が加害者になるかもしれないのだ。これは当然のこととして外出を控えて家にいよう。
若いからコロナ感染しても平気っしょ。
家にいとけ。親を殺すかもしれんぞ。。
そして単に家にいてゲームやNetflixを観てるだけでなく、今だからこそアフターコロナを想像して、今は何が出来るかを考えよう。
目標に向かって更に遠くに行くためには、嵐の時は待機をする。そして待機をするだけでなく準備を整える。
キャリア・成功を考える上で、色んな状況においてその時の最適な事を出来る人が、目標を達成出来る人だと思うのです。
ゴキブリ野郎に言われたくない!
うるさい!
暗いニュースばかり見てると暗くなるから、この機会に意識高く自己啓発をしてみよう。