相続の問い合わせで一番多いのが「何をしていいか分からない」ですが、そのようなお悩みを抱えている見込み客に対して、あなたを選んでもらう為の適切なターゲティング方法についてご説明します。
このターゲティング方法を習得し、見込み客についてもっと理解することができればあなたのライバルとは違った伝わり行動を促す文章が書けるようになります。
※今回のターゲティング方法をご紹介する例では、遺産を残される(相続人)人をターゲットとして説明していきます。
ターゲットのレベルを知る
1.相続について無知
状態:相続について何も知らない状態
対応:問題意識を持たせるために、相続について知らないと問題が発生すると伝える
例:遺産相続、相続税についての基本的な知識を教える。お金や人間関係に影響することを強調。
2.相続について無関心
状態:相続の事を知っているが、自分には関係ないと思っている状態
対応:自分に相続問題が発生した時の状況を伝え、問題意識を持たせる
例:遺産を持っている親・親せきなどが亡くなった時に、相続の手続きをしないと
もらえるはずの遺産をもらえなかったり、借金を相続する可能性があるなどを伝える。
3.相続について考えている
状態:相続が身近にあり、何とかしないといけないと考えている状態
対応:他社と自社のサービスの比較を伝え、背中を押すだけ
例:自社の強みを伝え、背中を押すだけ
4.相続のことで緊急性がある
状態:相続問題が頭の中にあり、夜も眠れない状態
対応:自社のお客に伝えて、行動してもらうだけ
例:広告やDMで自社の実績をアピールし無料相談のオファーを提供する
1.無知なお客.2.無関心なお客.をターゲットとしてアプローチする場合は顧客教育に十分な時間が必要となります。その分ライバルも少ないので時間をかける価値はありますが、すぐにキャッシュに結びつかないという事を認識しておきましょう。
一方、3.相続つについて考えているお客、4.緊急性があるお客のターゲット層は、相続について悩みをすでに抱えている状態。これらの層には自社の強みを明確にしながら存在をアピールすると、早い段階でお客になる可能性が高まります。
最もお客になってくれる層を絞り込む
最もお客になってくれそうな顧客層で、最低限以下の項目を調べます。
デモグラフィック変数をリサーチ
・年齢
・性別
・家族構成
・所得
・故人の資産
・住所
これまでのお客のデーターをまとめてみると、案件ごとに統計が出てきます。もしデーターが十分にない場合はそれぞれの項目を仮定してカテゴリー分けします。
サイコグラフィック変数をリサーチ
・価値観
・性格
お客をよりよく理解するために、お客個人のライフスタイル・好み・価値観・信念など心理的な要因を分類しましょう。
・「家族仲良く」と考えている人
・「とにかくお金」と考えている人
では投げかけるメッセージは異なってきます。
ターゲットを具体的な1人まで絞り込んでいく
集客をするためには、見込み客に伝わり行動させるメッセージを書かなければいけません。デモグラフィック・サイコグラフィックの側面から見込み客を一人に絞り込み、その一人を具体的にイメージしてみましょう。
例えば、
・年齢:65歳 < ターゲット ・性別:男性 ・家族構成:本人:長男(65歳)"独身" 父: 故人(88歳)、母 :認知症(85歳)、長女(63歳):"夫・息子と同居" ・所得:年金 20万円。貯金:900万円 ・故人の資産:厚木に一軒家(3,000万円)、貯金(1,500万円) ・住所:神奈川県横浜 ・価値観:老後は海外で気楽に暮らしたい ・性格:やや短気[br num="2"] ターゲットを細かく絞りすぎると、「その人以外を集客出来ないのでは?」と思ってしまいがちですが、そんなことはありません。このターゲットに近い人たちも合わせて集客できますし、ターゲットを変えて文章を書くことも出来ます。 [br num="2"]
お客の根本的な悩みを理解する
社会心理学の側面からみると、人は「痛みを避けて、快楽を得る」という性質を持っています。前述したとおり、相続に関する見込み客の問い合わせは「何をどうしていいか分からない」というのが大半です。
しかし、「分からない」というのは見込み客の本質的な悩み・欲求ではなく、「その先」にそれぞれの見込み客の悩み・欲求があります。
上記の例の場合、
相続の手続きに問い合わせをしたけれども、本当に知りたいのは自分に財産がいくら割り当てられ、そのお金で「長女と関係が悪化するかもしれない」、また「海外に移住できるかどうか」というのが本質的な悩み・欲求になります。
効果的なメッセージの伝え方
ケースは様々ありますが、もし多くのお客を獲得したいというのであれば、正しく相続手続きをしないことで「損をしてしまう」ということを伝えるのが効果的です。
※見込み客を煽れということではありません。お客を守る(適切な手続きをしないと本当に損をする場合がある)為に見込み客にしっかりと知らせてあげるというのが根源的な価値になります。
「どのように相続手続きをしたらいいいのか?」というのは表面的な問題ですが、その裏にある人間関係の問題、お金の問題などを見込み客に伝える(教育する)事で、問い合わせの件数が上がります。
決してやってはいけないことは、「相続でお悩みの方は○○司法書士事務所へ」という曖昧でほかの司法書士と同じようなメッセージを書いてしまうことです。
見込み客にが行動するためにの適切なメッセージが書けるように、見込み客のことを理解してから文章を書きましょう。