タイに来て活動をしていると日本のお客さんから色んなリクエストをもらうことがあります。その中で最も多かったのがタイのマーケットを案内して欲しいというもの。
タイにはチャトゥチャックやパラディウムなど日本人バイヤーが仕入れに来る卸売市場やマーケットがあります。最初は軽い気持ちで始めたこのガイドですが、今となっては週末の休みが完全になくなるほど人気なものになってしまいました。
ちなみにそのタイ仕入れツアーガイドのサイトはこちらです。
※別サイトに移動します。
今はタイ人の女性ガイドを状況に合わせて1人〜3人くらいで回しております。何故、この趣味程度の感覚で始めたサービスが大人気サービスになったのか?今回はそのサービス構築の経緯についても含めてお話ししていきたいと思います。
時流に乗る
タイがフィーチャーされている
タイで商品を仕入れるというのはちょっと前にまではごく一部の人たちしか取り組んでいませんでした。あまり日本で「タイ」というものが取り上げられてもいなかったですしね。
でも今となっては「タイ」というものが日本でもかなり浸透して来たのではないでしょうか。パクチーブームやタイ人旅行者の増大(VISAの緩和によります)などがありますよね。タイのテレビでも日本に関する旅行番組とかが沢山放映されています。
このように最近ではタイが取り上げられているので、これまで興味がなかった人たちがタイに。また自分でビジネスをしている人たちがタイの商品を取り扱い始めています。
中国仕入れが飽和状態に感じられる
インターネットを使ったビジネスで参入がしやすいのが物販と言われる、商品を仕入れて販売し、その利ざやを取るというものです。
その中で更に参入しやすいのは「せどり」や「転売」とされるもの。Amazonなどで売れている商品のデーターを調べてせどり なら国内のお店やネットで安く買ってネットで高く売る。
そして中国で仕入れてAmazonで売るというものもあります。最近では中国に行かずともネットだけで仕入れることが出来、ネットだけで販売することが出来ます。
参入がしやすいのはライバルも多い
ネットを使ったビジネスは参入のしやすさからサラリーマンの副業にも人気があります。更に最近では中国人が中国の商品をAmazonで販売しているとの事。
新しい売れ筋商品が分かったら日本人が売り始めて、次に中国人も参入してくるそうな。こうなると完全なるイタチごっこです。
中国仕入れからの拡大
このような中国仕入れのライバル飽和状態から抜け出そうと、タイに来るお客さんもかなり多いです。ガイドのサイトでも書いているのですがタイではショップとかが自社のサイトを持っていない場合が多いんですよね。
だから簡単にネットだけで始められることが出来ない。わざわざタイに仕入れに来ないといけないという状態です。なので中国仕入れをやっている人たちもライバルとの戦いが少ないタイに目を向けて来ました。
ライバルに勝つ
合法的である
仕入れツアーガイドのサービスが時流に乗っているといえどライバルはいます。タイに住んでいる人なら大体始められますしね。そこで私はタイ人でツアーガイドのライセンスを保有しているパートナーとこのサービスを始めました。
一応旅行業法上ではガイドのライセンスがないと、こういった業種のサービスは出来ませんが、モグリのガイドは多いです。だって友達なのかガイドなのか、はたから見たらよくわからないですしね。タイの行政もライセンスの提出を義務ずけていないし。とはいえ、私たちはちゃんと法にのっとって商売をしています。
ウェブコンテンツを充実させる
ライセンス事情に関しては悲しいですが差別化が実際のところ効いていません。私たちのサービスの中で圧倒的なライバルとの違いはウェブにコンテンツを写真をたくさん使って、分かりやすく記載している事です。
ライバルでウチほどWebに力を入れられている所はまだない状態です。Webで検索しても現地のガイドサービスでは圧倒的にGoogleなどで上位表示をされています。
特にお客様の声はかなり集客に効果を発揮しています。これまでのガイドを通じて参加者様には毎回お客様の声を頂いて来ました。ガイドサービスの内容を、特に楽しそうな風景を写真で表現し、お客様にも満足して頂いた感想を掲載しています。
※ ありがたいことに今のところすべてのお客様に満足してもらえています。
アライアンスを組む
更に私たちはこのサービスを自社だけでは活動していません。日本にも協力者がいます。その協力者もウェブ業界に深い知識があり、中国仕入れやタイ仕入れのプロフェッショナルでもあります。
その協力者のサイトから私たちのサイトにもリンクが貼ってありますし、その方が主催されるタイ仕入れツアーの現地対応も定期的に請け負っています。
サービス価格を高値で販売する
最初は私たちもライバルのサイトを見て 同じような価格設定で対応を検討しました。ですがライバルの価格設定だとサービスの質を落とさないと、どうしても儲からないのです。なのでライバルの2.5倍の価格でサービスを提供し始めました。
私たちの場合、日本人である私がガイドに同行します。ガイド中は私の通販の経験、海外仕入れの経験、ウェブビジネスや本業の通関を含めた国際輸送に関するノウハウを包み隠さず全てをお話しさせて頂いています。
またウチのレギュラーのタイ人ガイドはガイドの正規ライセンスを持っており、日本語・英語・タイ語が堪能です。レギュラー以外のガイドもとにかく日本語が堪能でしっかりと事前教育したガイドを手配しています。
ライバルのサービスがどうかは詳しく知りませんが、私たちの受け入れられる人数も限りがあります。またウェブに力を入れた為、かなりのお客様が来てくれました。本当に休みがなくなるほどのお客様に来て頂いたので、私とレギュラーガイドは体調を悪くするまでになってしまいました。。
さすがにこのままでは続けられないという事で思い切って更に値上げをしました。ただ単に値上げをするのではなくサービス内容に違いをつけてお客様に選んでもらう形に。それでもほぼ毎週 お客様が来てくださっている状態です。
サービスに力を入れる
お客様から高い価格を頂くことになりましたので、私たちは更にサービスに力を入れることにしました。ツアーの目的が仕入れなので、お客様が売りたい商品を見つけるだけでなく適切な販売方法までアドバイスをします。
更に仕事だけでなくエンターテイメントにも力を入れています。せっかくタイに来たんだからお客様にもタイを満喫して欲しいわけです。仕事だけだとツマラないですからね。
私たちのツターでは64階のスカイバーにお連れしたり、会員制の高級クラブにもお連れします。一般的にはなかなか味わうことが出来ないタイを体験してもらうようにしています。
自社でも商品を販売する
これまではマーケットや問屋にお客様をお連れして商品を紹介していましたが、自分たちでも商品を扱うことにしました。それはクロコダイルのレザー商品。クロコダイルの商品は日本では高価格で販売されています。
しかしタイにはクロコダイルファームがあり生産地としての強みがあります。最初は生き物を嗜好品に扱うことに抵抗がありましたが、ファームやクラフトマン(革を製品加工する人)と話をしたところ、中国人が安く買い叩くそうな。
自分がやらなくても他の人がやる。薄利多売で販売者だけが利益を得るのではなく、自分が「3方よし」になるように組み立てていこうと思いクロコダイルを取り扱うことにしました。
クロコダイルの魅力
商品を販売するにあたり、まず自分がクロコについて詳しくなければいけません。ファームやクラフトマンにちゃんと教えてもらって、商品の魅力や高品質・低品質な物の違いを明確にサイトで表現しました。
クロコダイルのお腹の部分を使った一枚革のサイフは高級感があります。私たちは日本で買うと10万円以上する同製品を、ファームから一枚革を仕入れタイで加工することでお手頃な価格で卸販売出来るようにしました。
まとめ
私の本業は国際物流と商社業です。商社業では主に原料を取り扱い、自社の国際輸送のメリットが出せるくらいのボリュームの商品(コンテナで輸送するくらい)を扱っています。そして今回ご説明したガイドは完全なる副業です。土日しかやってないですしね。
しかし副業であったとしても、それなりの事業規模になって来ています。ここまでのものに出来たのもこれまでの経験と知識が大きく生きていますし、いかにお客様の事を考えて事業を組み立てる事が出来たからなのかなと思います。
事業はやり方次第でいくらでも変わりますね。