【実証済み】タイで営業を成功させる!3ヶ月で10社との新規顧客を獲得した具体的な営業方法を紹介します。

タイで日本人が仕事をするのはとてもやりやすい環境が整っていると思います。その中でも営業職は多くの日系企業が求人を出しており、結果を出せる営業マンというのはとても貴重な存在で企業で重宝されます。

結果を出せる営業マンはどんな事をしているのか?弊社というか私の話ですが、国際物流業で今年の第1クオーター(1月〜3月)で新規顧客を10社獲得する事が出来ました。

また私のプロフィールにも記載をしていますが、タイに来て2年で個人年商1億円を突破した実績もあり、自分で言うのもなんですが営業に関しては得意な方だと思っています。

今回はタイで営業職で働く人の為に「どのようにしたら結果が出やすくなるのか?」について、私が具体的に取った行動をご紹介していきたいと思います。

最初は電話営業

最も結果が早く出るのが電話営業だと思っています。後述しますが人脈営業は一定の人脈数が出来るまでは時間がかかるので、早く結果を出したいのであれば電話営業をお勧めします。

【超重要】電話営業では電話でいきなり売る事ではなく、売りやすい人を捜し出すという事を目的とします。

電話をする前の準備

電話帳とインターネットで電話する企業を事前に少し調べます。弊社は国際物流業なので製造業や商社がお客になるのですが、製造業でも何を作っているかをちゃんと調べます。

理由としましては取りたいお客を効率的に取る為です。

勝ちやすいところで戦う

弊社の強みはコンテナでの海上輸出。だから小さな部品などを作っているところだと、航空便になってしまうし、売り込んでも他社に負ける可能性があります。狙うのは基本的に海上のコンテナ輸出のみです。

得意な領域だと売り込んだ時に他社に勝てる可能性が高くなります。移動時間や見積もり作成、フォローアップの時間を考えると、最初から勝ちやすいところを選ぶというのは短時間で仕事を取る為の大切な作業です

トークスクリプト

電話営業に慣れていても、そうでなくても、何を話すかを決めておく必要があります。まず相手に10秒程で自社の強みを伝える内容をワードやメモに書きだします。

あとは電話をしてそれを読むだけ。相手の反応を分析しながら内容を変えていくのですが、とにかくは基準を作らなければいけません。

後はひたすら電話をする

電話営業成功の最も重要なポイントはとにかく数をこなす事です。多くの人はこの数をこなす事が結構出来ないみたいです。だって地味だし、ほとんどが断られてしまうから。

しかしコツを掴めば断られる可能性も段々と低くなります。

電話営業の楽なパターン

情報の質が成果を変えます。電話帳とウェブサイトだけの情報より更に精度が高くなるのが見積もりのあるなしです。タイ人スタッフがすでに見積もりを出しているところに電話をすると精度は上がります

見積もりを提出するという事はある程度 相手の情報が分かっている事です。その情報を元に最初の電話口で既にタイ人担当者に見積もりを提出している旨を伝えて、日本人である自分から日本人の担当者さんにもご紹介したいとアポを取ります。

これは業界によりけりですが、とにかくは情報が沢山あるところを攻める方が楽ですよという話です。

人脈営業は時間がかかる

多くのタイで働く日本人が人脈で仕事を取りがちだなと思っているのですが、人脈は繋がってしまえば仕事になるのが早いのですが繋がるまでが時間がかかります。

ましてタイに始めてきた時なんか人脈なんてありませんから、そこから人脈を作っていくには時間がかかります。ゴルフは基本的に土日だけですし、では平日何するの?と言う事でまずは電話営業をしましょう。

一定数の人脈が出来ると結果は早い

私はタイで活動を開始してもう6年目になりますが、今となっては人脈から仕事を取れる事も増えてきました。お客さんが増えてきましたからね。

お客さんの中でも特に仲が良いという人が何人かいますし、また積極的に紹介をしてくれる人もいたりします。でもこれは狙ってやるというよりは 普段の行いが人脈拡大につながるのではと思っています。

具体的な電話営業の進め方

さて、前置きが長くなりましたが具体的な営業方法について解説をしていきます。

タイ人を突破する

まずタイで電話営業をする事において必須なのがタイ語なのですが、これはペラペラに話せるレベルである必要は全くありません。私もタイに来て最初の2年はタイ語が殆ど話せなかったので。

しかし、電話営業では最初に電話を取るのはタイ人です。このタイ人にいきなり英語で話をしてもダメ。

なぜなら最初に電話を取るのは電話係のオバちゃんや役職が低かったり仕事経験が低いタイ人です。多くの場合は英語が出来ない or 英語を完全に拒否するパターンです。

最初の壁を突破するタイ語の例

飯野飯野

ポム・ジャーク・ボリサー〇〇。コーサイ・コンイープン・マネージャー・ノイ・カップ?
訳:私は〇〇社の者でして、日本人のマネージャーをお願いします。

業種にもよりますが、日本人はマネージャーである事が多いので とりあえずマネージャーと言います

弊社の業界の場合、ロジスティックスマネージャーと言っても、大体がタイ人が物流をみているのでファクトリーマネージャーとか、セールスマネージャーって言います。これはお客の会社の規模によって分けてますし、MD(社長)をお願いする場合もあります。

ここでタイ人が「日本人から電話が来た」って事で面倒だから or 自分では対応したくないからか、他のタイ人に繋ぐ場合が約7割です。

3割くらいで直接日本人に繋いでくれますが。2人目のタイ人は英語が通じる確率が上がります。

日本人の名前を聞き出す

いきなり日本人のマネージャーをお願いしますと言っても、当然ながら、「あなた誰?」「日本人の誰につなげば良いの?」となります。

飯野飯野

コンイープン・チュー・アライナ?
訳:日本人の名前は何ですか?



ここがキモです。だって日本人の名前を知らないんだから。E Catalogなどでは日本人の担当者の名前が書いてある場合がありますが、ない場合も結構あります。

ない場合は、「チュー・アライナ?(名前はなんですか?)」と、とにかく分からないけどそれを言い続けるしかありません。

そしたら、電話口のタイ人が「〇〇さんマイ?」と言ってくれる場合がありますので、「チャイ!(そう!)」と言う感じです。

残念ながらスマートさはどこにもありません。完全に泥臭い電話営業になりますが、人脈もリストもマーケティング予算も何もない状態ではこれをするしかありません。

日本人に話をしてアポを取る

用意してたトークスクリプトを読みます。この時のポイントはツイッターにも書いています。

日本人だから誰でも会ってくれるかというと、そんなことはありません。お客にとってメリットがないと時間を割いてくれることは稀だと思った方がいいです。

だからお客へのメリットをまず10秒で伝えなければいけません。メリットを10秒で伝えて「興味ありましたら伺ってご説明しますが今週か来週のどちらがよろしいでしょうか?」と聞きます。

ここでのポイントはお客に興味がなかったら行かないということです。これは業界にもよりお客の母数が少ないと難しいかもしれませんが、弊社の国際物流業の場合だとお客の母数は6,000社ほどあるので断られてもよく強気でいけるのです。

日本人に対面でプレゼンをする

電話営業で出来る限り興味のあるお客に絞ってアポイントを取った後は、実際に訪問して自社の強みをプレゼンします。

元々 買ってくれる可能性の高いお客さんですので、プレゼンでも興味を持ってもらうことが出来ます。特にテクニックなどは必要ありません。

情報を出来る限り聞き取る

対面の営業でのポイントですが、当然ながら自分の話ばかりをしていてはいけません。お客から出来る限り情報を聞き取るように質問をします。競合他社情報、現在の問題、お客の担当者の個人的な話などなど。

得られる情報が多ければ多いほど、出来るところから手を打つことが出来ます。いきなり全てを対応しなくてもOK。少しずつで大丈夫もです。そうする事で飛び込みで初対面であったとしても信頼を築いていくことが出来ます。

作業は基本的にタイ人スタッフに任せる

全部を自分でやろうとする真面目な人もいると思います。でもタイにおいてはタイ人との協力が必須です。特に見積もり作成とか、日本語が関係しない書類の作成はタイ人スタッフに任せましょう。

日本人である自分は他のタイ人スタッフたちが出来ないこと(日本人へのアポとり)をひたすらにやり続けます。

後日タイ人営業を連れて担当者と直接話をさせる

基本的に日本人はマネジメントのポジションにいますので、実際の業務担当者は自社でもお客の会社でもタイ人になります。なのでタイ人同士の顔合わせが必要になります。日本人同士である程度は話を進めていておいて後の細かいところはタイ人担当者同士で任せると言う感じです。

タイ人担当者がお客のタイ人に営業をしてもなかなかアポにまで進めない場合が多いです。出来るタイ人営業はガンガンやりますが、そうでないタイ人の方が多いので。タイ人を立てて仕事をするのが大切だと思いますね

タイ人は動かない時が多いので日本人をフォローする

タイ人にバトンタッチをしてもなかなかお客のタイ人担当者が動いてくれない場合が少なくありません。お客のタイ人担当者も業者を変える、新しいことをするのは面倒なので重い腰が上がらないのです。

お客のタイ人がこのような状態になると、タイ人営業担当社からしつこく仕掛けても嫌われる場合が多いです。こうなると日本人に再度アプローチをして「あの件どうですか?」と再びアポを取っていき地道に日本人同士の関係を築いてから攻めることをします。

何度もアプローチをする

最初にアポが取れないお客であっても再度 連絡を取ります。感覚的に2ヶ月後くらい。「2ヶ月前くらいに電話をさせてもらったんですけれども、その後 何か○○(業界のこと)で問題ありませんか?」としれっとして聞きます

電話営業をした時に断られる理由の一つにタイミングが悪いというのがよくあります。自分が売り込まれる時でも同じだと思いますが、忙しい時に電話をかけられても迷惑だと感じですぐに切っちゃいます。またその時は問題を抱えていないけれども、別のタイミングだと何か問題があるかもしれない。

怒られたら大したもんです

こう言う感じでタイミングというものが非常に重要でして、そのお客が必要なタイミングに思い出してもらう、または必要なタイミングにマッチする為に頻繁にコンタクトを取り続けます。

本当に嫌なら怒られますし、怒られるまでやると大したもんです。私はタイで6年活動をしていますが電話営業で怒られたことは一度もありません。

私の経験では最も長いアプローチ期間は4年です。4年間 取引もないのに電話したり通ったりして、あるタイミングで弊社のサービスを使ってもらうことが出来ました。我ながら根気のある活動をしたと思います。

まとめ

今回は私が実際に行なっている営業方法をご紹介しました。これは非常に泥臭い活動になるので やる人が少ないというのが印象です。とにかく数をこなすこと。打席に一回でも多く立てば打てる可能性が上がるように、とにかく人に会う回数を増やす。

また会うのは誰でもいいというわけでもなく自社の商品・サービスに興味のあるお客に会う頻度を増やします。

そしてこの営業力を支えてくれるのが商品力です。売れる商品を高い営業力で売ることが出来れば、高い結果が出やすくなります。