あなたは自分をプロモーション(アピール、自己紹介)するときに、ある職業の専門家ということを強調してこんな間違いを犯していないでしょうか?
「ダイヤモンド集客 コピーライター」
「エモーショナルマーケティング プロモーター」
「キラキラ輝き コーディネーター」
これらのような際立った職業?を頻繁に見かけますが、際立ちすぎて逆に何をやっているのか分からない、実際に集客を出来ていないという人たちがいます。
いったい何屋さんなのか、何を提供できるのか、ライバルとどう違うのかを明確に伝えたいというのはよくわかるのですが、これにはある落とし穴があります。
本日はこれらの際立ち過ぎる専門性をアピールしている人たちの為に、失っている機会とその改善法についてご説明したいと思います。
【もくじ】
1. なぜこのような現象が起きるのか?
2. ポジションを差別化し過ぎることのデメリット
3. 提供できるサービスをセグメント化する
4. ポジションを絞り込んではいけない
5. 露出が少ないのが問題
6. まとめ
なぜこのような現象が起きるのか?
これらのポジションで名乗っている人たちは主に起業したてか起業準備中の人たち。または業界でトップクラスまで上り詰めた人たちです。
起業したての時は、どのように集客していいか分からない。お金のかからない(と思われている)SNSを使って一般顧客を集客する事を前提とし、ライバルと差別化、自分のポジション・ブランドを明確にしようとするためです。
特にセラピスト、カウンセラー、コンサルタント、コーチング等といったサービス系によく見られます。
また業界のトップクラスの人たちは、自分たちの(同業者となる)生徒を集めるために、他のコンサルタント、カウンセラー、セラピスト、コーチなどとの違いを明確にする(ポジショニング・ブランディング)ために名乗っているように見受けられます。
起業したてであれ、業界のトップであれ、ターゲットは違うとしてもポイントとしては同じです。
ポジションを差別化し過ぎることのデメリット
これらのようにポジショニングを際立たせ過ぎる、差別化し過ぎることによるデメリットがあります。
・多くの見込み客を捨てている
・タレントビジネス化してしまう
きっとあなたが提供できるものは沢山あると思います。
コピーライターなら、セールスレターだけでなく、DM現行の作成、ブログライティング、メルマガライティング、キャッチコピー作成などなど。
例えば、
もしこれを、「共感 キャッチコピープロデューサー 山田太郎」というポジショニングで自分をプロモーションするとどうなるでしょうか?第一印象としてキャッチコピー屋さんと思われてしまうでしょう。
第一印象で相手の記憶に残すという意味があるのでしょうが、見込み客によって抱えている悩みは様々。キャッチコピーで悩んでいる見込み客以外には響きません。
またタレントビジネス化してしまい、集客の時点であなたしか出来ないビジネスモデルになりがちです。タレントビジネスの方が確かに集客は容易になります。あなたの個性や感性に惹かれた見込み客がサービスに申し込むわけですから、あなたにしかサービスが提供出来ないということになります。
もしあなたが怪我や病気になってしまったり、受け入れのキャパがオーバーしてしまった時に対応できないというデメリットがあります。
提供できるサービスをセグメント化する
ポジションを際立たせ過ぎるのではなく、提供できるサービスをセグメント化してプロモーションをすることで、これらの問題は解決できます。
例えば、
コピーライターであるのなら、「集客コピーライター 山田太郎」と名乗り、提供できるサービスとしてランディングページの作成、ブログ集客ライティング、またその業種として司法書士、行政書士、税理士など士業でもセグメントを分けたプロモーションをします。
更に言えば、
司法書士なら相続、会社設立、土地の名義変更など、業種の中でもセグメント分けすることが出来、それぞれに向けたメッセージを書いて集客すれば成約率は高くなります。
これを、ポジションを絞りすぎて「会社設立専門コピーライター 山田太郎」と名乗ってしまうと、大きな機会を失います。「司法書士の為のハッピー カンパニープロデューサー 山田太郎」なんてものは論外だということは明白でしょう。
※会社設立だけでも大きなボリュームですが、複数のライターを雇ってあなたが間口を広く集客すれば、それだけで対応できる幅は増えて収益も大きくなります。
コピーライターで例を上げましたが、多くのサービス系のビジネスを運営されている方が、このような間違いを犯しています。
ちょっと、まとめてみましょう。
悪い例
a. 共感キャッチコピー プロデューサー 山田太郎
※キャッチコピーしか作ることが出来ない。キャッチコピー屋さんだと思われる。
b. 司法書士の為の ハッピーカンパニー プロデューサー 山田太郎
※意味が分からない。司法書士の会社設立のお客だけを集める。
これらはバックエンドで別のサービスを売る形でしょうが、そもそもの集客間口が狭く、あなたしか出来ないタレントビジネスになってしまう問題があります。タレントビジネスは汎用性が少なく、あなたに病気、怪我などの問題があった時に活動できなくなります。
※家元制度に発展出来るかもしれませんが、家元制度の実現は簡単ではありません。
良い例
a. 集客 コピーライター 山田太郎
b. 提供できるサービス:キャッチコピーの作成、ランディングページの作成、ブログ集客ライティング、メルマガライティング
c. 得意な業種:司法書士、行政書士、税理士
d. 特に強いポイント:会社設立のランディングページ作成
※それぞれの提供できるサービス毎にセグメントを分けてプロモーションする事が出来る。
※他のライターを雇って、それぞれのプロモーションを担当させ、全体で大きな収益を得る。
※家元制度より構築が簡単。
ポジションを絞り込んではいけない
一般的に絞り込めというのがマーケティングと思われていますが、これを勘違いしているマーケティングコンサルタントの人が多いようです。
マーケットは最適化するものである
市場やお客に対してに最適なアプローチをする事がマーケティングであり、ポジションを際立たせて目立たせる、差別化することがマーケティングではありません。
リサーチをしたか?
例えば、八百屋さんが一軒しかない地域で、「フレッシュ ベジタブル マニュファクチャラー」などといった特異なキャッチコピーを作る必要はありません。この場合は「ここで新鮮な野菜が買えますよ」と存在をアピールするだけで売れますよね。
ライバルがあなたの商圏でどのようなプロモーションをしているのか、しっかりとリサーチしましょう。
差別化の仕方を間違っていないか?
何と差別化をするというとライバルですよね。際立ち過ぎたポジションを名乗るより
・地域
・性別
・フロントエンドのオファー
を明確にするだけでも十分な差別化になります。
例えば、コピーライターとしてプロモーションする場合、
集客 コピーライター 山田花子
・東京、横浜、千葉、埼玉で対面の無料カウンセリング受付中
・女性に共感できる言葉を届けます
これらのポイントを十分に露出するだけで大きな差別化となります。「キラキラ ライティング コンシェルジュ 山田花子です」とかを名乗る必要はありません。
商圏を間違っていないか?
ウェブで集客するから全国が対象になっていないでしょうか?実際にリアルで対面することが出来る商圏を考えると、そこまで際立ち過ぎたポジションで差別化する必要があるのかということを考えてみましょう。
露出が少ないのが問題
少ない見込み客に絞って、絞って、絞って、少ない露出でアピールするものだから特殊なタイトルでアピールしているのではないでしょうか。よくあるのがアメブロ、Facebookだけで集客している。広告は全く使っていない。
この場合、露出アピールする作業量が多いにも関わらず、露出量はそれほど多くないという問題があります。
上記のように分かりやすいベネフィットを沢山の人たちにアピールすることで、あなたが選ばれる存在になります。
アメブロなら読者登録とを沢山する。紹介リンクを沢山はってもらい導入経路を沢山作る。Facebookなら広告を利用する。PPC広告を使ってみる。JVをしてみる。Youtubeに動画を沢山投稿する。※ペタやコメントまわりはお勧めしません。
全て出来ればそれだけ効果は高くなりますが、労力とコストがかかります。資金があるなら、Facebook広告、PPC広告を利用するほうが早くてお勧めです。資金がない場合は作業・労力は必然的に増えます。
全てをウェブだけで完結しようとしていないか?
このようなポジショニングはアメブロやFacebook、ツイッターでよく見かけます。
ウェブは集客媒体の1つに過ぎません。折り込みチラシ、DM、紹介、FAX DM、ラジオ広告、雑誌広告、プレスリリースなどなど。色んな形で集客をする事が出来ます。
あなたの目的はアクセスを集めることではなく、商品・サービスを売ることですよね。ウェブだけにとらわれず色んな視点を持って集客を考えてみましょう。
まとめ
差別化すること自体は間違っていません。今回お伝えしたかった内容は「差別化」と「際立たせ過ぎること」を勘違いしてしまい、結果お客に伝わっていないと事態があるということです。誰と・どこで・どのように差別化をするか。
集客媒体はウェブだけではありませんし、またあなたが提供できるサービスの商圏も無限ではありません。
あなたの商品・サービスに適した媒体を選ぶ。また最適なお客を選ぶ。差別化するのではなく、最適化することを意識してみてください。