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あなたは意識的に「付き合うお客」を選んでいますか?

お客は、お店や企業を選ぶことができます。では逆に、お店や企業はお客を選べるのでしょうか?選べない、選ぶべきでない、という意見も多いでしょう。しかし、実際、優良顧客と呼ばれるお客と、お世辞にも優良とは呼べないやっかいな望まれざるお客がいることは事実です。

お客は選べます。いや、選ぶべきなのです。あなたは少なからず、すでにお客を選んでいます。例えばあなたは、会社を選び、場所を選び、商品を選び、プランを選び、営業をして出会うお客と契約をするとすれば、本人が認識しているかどうかは別としてお客選び(ターゲッティング)が行われていると言えます。

今回はもっと大胆に、付き合うべきでない、早く手放したほうがいいお客についてもご紹介します。利益率を上げるために、「付き合うお客」を選びましょう。



【目次】

1.お客を選ぶとは
2.お客を選べない3つの間違い
 (1) お客様は神様である
 (2) 売上のために誰でもいいから買って欲しい
 (3) 継続的に買ってくれているから大事
3.お客を選ぶために
4.まとめ


1.お客を選ぶとは

どんなビジネスでも売上を上げ続ける方法は2つで、ひとつは新規顧客の獲得と、もうひとつは既存顧客の維持です。そうすると選べるとすれば、どのようなお客を新規で狙うのか、どのようなお客を丁寧にメンテナンスするのか、の2点ということですね。



DRM(ダイレクトレスポンスマーケティング)の世界的権威であるダン・ケネディは、ニュースレターの中で、顧客選択について語っています。彼の結論は、顧客選択をするにあたって考えるべき要因は、世話が焼けるか焼けないかということだそうです。

そして一番望ましくない顧客は、獲得するのも維持するのも難しいが、一番望ましい顧客もまた、獲得するのは容易ではなく、さらに難しい可能性もあるとのこと。ただしこちらは、維持するのは簡単であるということでした。

この記事で紹介されている例として、ある会社では(望まない顧客獲得のための)マーケティング投資が31%減れば、利益率が29%向上するだろうとしています。



つまり、望まない顧客との付き合いはやめた方がいいとも言えます。特に人的投資(担当営業マンなど)が伴っている場合、望まないお客から解放されることで、ストレスからも解放され、その他の営業効率の上昇も見込めます。組織としては金銭的な部分よりも、営業マンのモチベーションを高く保つことの方が、有益な場合も多いのではないでしょうか。


2.お客を選べない3つの間違い

(1)お客様は神様である

経営哲学のひとつのように、「お客様は神様」をテーマにしてきた企業はたくさんあると思います。それ自体の良し悪しよりもその弊害として、世間一般に「お客様は神様扱いして当然」という考え方が広まったことが挙げられます。結果として今でも、お金を払う方が偉いと盲目的に(悪気なく)信じている人がいます。


お金持ちは偉い?

貧乏人よりもお金持ちの方が、何度も支払うことができ、一度の金額もたくさん支払えます。お金を払う方が偉いとするなら、貧乏人よりもお金持ちの方が偉いということになります。雇い主と雇われの関係も似たような事例ですが、お金の量が人の価値を決めてしまうというのは、いかがなものでしょう。

誤解のないように説明しておきますと、商売をするにあたり、多少なりともサービス精神を発揮するのは素晴らしいことだと思います。そういう意味では完全に対等ではないと考えてしかるべきですが、人として上下関係(主従関係?)が生まれる性質のものではない、ということを覚えておきましょう。


(2)誰でもいいから買ってほしい

営業成績が伸び悩むほど、目先の売り上げが欲しくなるでしょう。最優先事項が、今売れる、ということになります。これは大きな間違いのもとです。まず目の前の見込み客に多大な時間と労力をかけてしまうようになります。

反応の悪い客や態度の悪い客でも、そこをなんとか決めようと粘り、我慢の営業をしてしまいがちです。このようなお客はさっさと切り上げて、優良顧客を探しに行けるようなマーケティング戦略を、あらかじめ立てることが大事ですね。


(3)継続的に買ってくれているから大事

おそらく一番錯覚しやすい要素が、この継続的な顧客、古くからの顧客だと思います。長く貢献してくれたので大事にしないと、という感情が湧いてきますね。ここでもやはりバランスで、横柄で手間がかかるような顧客なら、長く苦しめられてきた可能性もあります。一度見直してみましょう。


3.お客を選ぶために

あなたの会社やお店にある顧客データから、望ましいお客と望ましくないお客を明確にしていきましょう。そのためには思いつく要素全てで分析してみましょう。顧客の年齢、性別、地域、職業、成約までのコンタクト回数、年間購入回数、費やした時間や費用、顧客維持の簡単さなど。最終的には一番望ましいお客の獲得数を増やし、その他を少なくしていきます。

これは、データマイニングと呼ばれる技術で、大量のデータから今まで明らかでなかった役立つ情報を抽出することを目的とします。このデータマイニングは、大手企業がビッグデータと呼ばれる膨大なデータを活用するときにも用いたりします。



4.まとめ

今回お伝えしたかったことは、あなたは考えのあるなしは別としてお客を既に選択しているということです。ほんの少し付き合うお客について意識しているだけで、何か変化があるかもしれません。売上を伸ばしたい時、新規顧客の獲得ばかりに目が行きがちですが、既存顧客との付き合い方も考えてみてはいかがでしょうか。